西村兄妹キモノ店

日々のお話

 

山鉾巡行

2019.07.16

 

おはようございます。

雨模様が続くなか、7月も半ばとなり、

本日は「祇園祭」前祭の宵山です。

明日17日は山鉾巡行が行われます。

 

現在私が会長を拝命している

YEG(京都商工会議所青年部)も

約20年前から、函谷鉾(かんこぼこ)にご縁があり

巡行に参加させていただいています。

 

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函谷鉾は、四条通烏丸西入ル函谷鉾町の鉾。

その起源は、応仁の乱以前にまで遡り

くじ取らずの鉾として長刀鉾の次に巡行します。

「函谷」の名は、中国戦国時代に斉の

孟嘗君(もうしょうくん)が函谷関において

関門を開かせるために、家来に鶏の鳴き声を真似させ

難を逃れたという故事にちなんだもの。

鉾頭の三日月と山形は山中の闇を表現し、

孟嘗君と雌雄の鶏が祀られています。

 

函谷鉾は、初めて稚児人形をつくった鉾でもあり、

いち早く女性の搭乗拝観を可能にしたことでも知られます。

また、近年ではLINEスタンプまで作ってしまうという

常に新しいことに挑戦し続けてきた鉾なのです。

 

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そんな由緒ある鉾の巡行に同行できることは

とても貴重でありがたい機会です。

朝9時に出発して4時間もかけて歩いていくのは

過酷ではありますが、多くの発見があり

あっという間に感じます。

最も印象的なのは、鉾町へと帰ってきたときに

無事に戻ってこられたのは見守ってくださっている

みなさんのおかげです、と囃子方(はやしかた)の挨拶に

歓声や拍手が湧き上がる瞬間です。

達成感と充実感に充ち、伝統の重みを肌で感じます。

また、車が走っていない通りに朝から鳴り物が響き、

昔ながらの町の喧噪に包まれるのも

このときしか得られない経験だと思います。

 

悪疫退散を担う巡行を、ぜひ間近でご覧ください。

 

ヒロカズ