西村兄妹キモノ店

日々のお話

 

事始め

2019.12.14

 

昨日、12月13日は「事始め」の日。

事始めとは、12月13日を一年の区切りとし、

花街や室町・西陣などの旧家などで

この日から正月を迎える準備を始めることです。

 

一年間の感謝をこめて本家やお得意先などへ

あいさつ回りをする風習で

京のまちで年の瀬を感じる一日です。

芸舞妓さんたちが家元にあいさつをして

ご祝儀の舞扇に精進を誓います。

 

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私も京都商工会議所青年部の会長として

お家元のところへ伺わせていただきますが

この事始めのあいさつは、

誰にでも許されることではないため

このような貴重かつ特別な機会に感謝しています。

 

古くから受け継がれ、

大切に守られてきた伝統行事に

ほんの少しでも関わることができて

様々なご縁を頂戴していることに

改めて「本当にありがたいな」と

感じ入っています。

 

事始めが終わると、忙しい年末にかけて

「おことう(お事多)さんどす」という

あいさつが飛び交うようになります。

「年の瀬を迎えてお忙しいことですね」という

花街ならではの気遣いの言葉です。

 

気忙しい中、仕事に追われながらも

日々の季節の移り変わりを肌で感じて

大切な人たちとの時間を愉しみ

気持ちよく新年を迎えたいものですね。

 

ヒロカズ