西村兄妹キモノ店

日々のお話

 

祇園祭と伝統の継承

2021.07.17

 

毎週土曜日更新!

【西村兄妹キモノ店の四方山話】

 

7月の京都は祇園祭一色になります。

毎年7/17は山鉾巡行の日。

本来であれば京都の街を山鉾が廻りますが、

昨年に続いて今年も中止になりました。

 

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画像は2019年撮影

 

巡行は開催されませんが、

山鉾を組み立てに必要不可欠な

荒縄を使って組み立てる特殊な技術の継承、

通常であれば年に一度、蔵から出して

お披露目する胴掛をはじめとした

懸装品の披露(虫干し)のため

34ある山鉾町・保存会の半分、

前祭と後祭合わせて17の山鉾が建ちます。

 

 

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画像は2016年撮影

 

 

技術の継承。

呉服業界でも切実な問題です。

着物や帯の反物は分業で作られることが多く、

糸屋さん、白生地を織る機屋さん、

下絵や図案を描く職人、染め屋さん、

むし屋さんや整理屋さん、刺繍屋さん、

仕立て屋さん、洗い屋さんなど、

思いつくだけでも沢山の人の手を介して、

お客様のもとへたどり着いています。

 

その全てに技術の継承と

文化の継承が必要になりますが、

呉服の販売数が減るに従って、

各分業先への仕事も少なくなり、

収入不足や後継者問題を発端とし

技術の継承が難しくなり、

残念ながら廃業されるケースを耳にします。

この流れに歯止めをかけるべく、

持続可能な業界にするために

どう向き合っていくのか。

私たち世代の呉服に携わる人たちの

これからの大きな課題です。

 

その課題に風穴を開けるべく、

西村兄妹キモノ店とグループ会社では、

今後、新たな取り組みを進めています。

またお知らせできる段階になりましたら、

こちらでもご報告させていただきます。

 

関東・甲信越では梅雨明け宣言が出ました。

オリンピック・パラリンピックの

開催と共に夏がやってきます。

皆さま、どうぞ健やかに、

今年の夏をお過ごしくださいませ。

 

 

MIZUHO