西村兄妹キモノ店

キモノのコト

 

お悩み解消Q&A 第14回

2019.03.30

 

キモノに関するちょっとしたお悩みに

妹・MIZUHOがお答えしている

お悩み解消Q&A 第14回は

キモノの基本的な組み合わせや

季節をまたぐ装いのコツをお答えしています。

 

 

Q14.

単衣か袷くらいの違いしか分からないのですが、

キモノと帯の素材の組み合わせにルールはありますか?

 

A14.

キモノには、10月から5月まで着る裏地付きの「袷」、

6月と9月に着る裏地がない「単衣」、

7月と8月に着る透けた素材の「薄物」の3種類があります。

それ以外にも、素材の作られ方では

「染め」と「織り」があります。

「染め」は白糸で織られた白生地の上に、

型を使ったり手描きをしたりしながら模様をつけていきます。

一方「織り」はあらかじめ染められた数色の色糸を使用して織っていくため、

織りあがった際には既に柄がある状態の物です。

 

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キモノ:結城紬(織り)

帯:西陣織の名古屋帯(織り)

 

キモノの場合、一般的には「染め」の方が格上で、

紬に代表される「織り」はカジュアルに着られる物が多いです。

小紋や訪問着、振袖や留袖といったものは

全て「染め」のカテゴリーに入ります。

紬では、結城紬や大島紬などが有名ですね。

帯の場合はそれが逆になり、

織の帯の方が格が高くフォーマルになります。

 

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キモノ:松竹梅の訪問着(染め)

帯:西陣織の唐織袋帯(織り)

 

 

キモノと帯の組み合わせで迷った時は、

「染めのキモノ」に「織りの帯」、

「織りのキモノ」に「染めの帯」を合わせてみてください。

慣れてくると、キモノ・帯ともに

染めのコーディネートもお洒落ですので、

小紋に季節の染帯などの組み合わせにも挑戦してみてくださいね!

 

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キモノ:江戸小紋(染め)

帯:京友禅桜の誰ヶ袖模様の名古屋帯(染め)

 

 

キモノを長く着られている方でも迷うのは

季節の変わり目の組み合わせでは?

そのコツは、帯の季節を少しだけ先取りすること。

同じ袷の季節とはいえ、

12月と4月では気温も気分も全く異なりますよね。

12月は温かみが感じられる色や素材(紬など)のキモノ・帯、

逆に4月は暑く感じる日もあるので、

清涼感を感じさせる色や素材を選んでみてください。

そうすることで次の季節へのスイッチがスムーズになります。

 

MIZUHO