疫病退散のために始まった祇園祭。
今年は、新型コロナウイルス感染拡大を
防ぐためダイナミックな辻回しが
見ものの山鉾巡行は中止となり、
「動く美術館」とも評される所以である
豪華な懸装品を見ることは叶いませんでしたが、
鉾建てが行われなかった静かな週末、
西村兄妹キモノ店では
祭禮デザイナーの前田好雄氏をお招きして
来年のツアーに向けての勉強会を兼ねた
「祇園祭講座」を開催いたしました。
前田さんは、祭禮懸装品研究所の代表を務め、
全国各地の祭りに欠かせない
懸装品の復元新調や
全国の文化財修復に貢献されている
祭禮デザイナー・プランナーです。
熟練の職人さんであり、
稚児付の禿(かむろ)を経験されたことから
長刀鉾の囃子方として35年に亘って
祇園祭に携わってこられました。
当日は、資料をもとに
「祇園祭の歴史と公家文化」
「祇園祭の衣裳考察」
といったテーマで講義を行われました。
各鉾町で毎年新調される浴衣の話から始まって、
様々な衣裳を通して祇園祭の見どころを解説。
ご自身の経験も踏まえた
臨場感たっぷりのお話が披露されました。
祭のハイライトである神輿渡御の
注目すべきポイントや
お稚児さんに関する裏話など
盛りだくさんの内容は、聴き応え抜群!
正直、ここでは書けないようなことも
いろいろと教えてくださいました(笑)
聴講の記念に、長刀鉾の粽をご用意。
例年であれば行列必至で
なかなか手に入らない人気の粽です。
当店でも玄関に飾って
一年間の無病息災を願いたいと思います。
また当日は、オンラインでの配信も行い
東京にいる妹MIZUHOも参加し、
今後のイベント企画についての
新しいカタチのヒントをもらいました。
来年こそは、前田さんの説明を聴きながら
皆でまち歩きをしたいものです。
その節はぜひ、京都までおこしください。
ヒロカズ